サバ
高知市内でも活きのいい清水鯖(サバ)の刺身を出す居酒屋が多くなりました。
しかし本場の土佐清水で食べるそれは身のコリコリ感など、さすがに違います。
「さばを読む」という言葉は、数字をごまかす意味として江戸時代から使われているのだそうです。
語源は、サバは傷みやすく数も多かったため早口で数えられ、実際の数と合わないことから、いい加減に数を数えることを「鯖を読む」と言うようになり、現在の意味に転じた説が定説となっているのだそうです。
先週北海道に行ったのはイスラエル人でTOC理論の生みの親である、ゴールドラット博士の講演を聴くためでした。またこの理論に関する事例発表を軸とするシンポジウムにも一日中参加しました。
博士の新刊「ザ・チョイス」は都内の大きな書店でも平積みされ、ベストセラーとなっています。
TOC理論を小説風に著した「ザ・ゴール」も過去にベストセラーとなり、工業界に画期的な躍進をもたらしたとされています。
今回講演を聴いて私が感銘を受けたのはTOCの基本原理を適用した「クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント」(以下CCPM)というプロジェクト管理手法です。
分かりやすく解説してみます。
あなたが空港に人を迎えに行くことを「プロジェクト」とします。
例えば親しい友人を迎えに行く場合、空港までの所要時間をどのくらい見積もりますか?
おそらく親しい友人であれば到着予定時刻の10分くらい前に行けば良い・・・と見積もるのではないでしょうか。
一方迎えに行く対象が、すごく重要な人物(VIP)の場合だったらどうでしょう。
途中の万一の渋滞なども考慮して、到着予定時刻の50分前、あるいは1時間前には空港に行っておこう・・・なんて思うのではないでしょうか。
この「10分前、あるいは1時間前」・・・これが「サバ」です。
では友人とVIPの余裕時間(サバ)の差はどうして発生するのか。
「VIPを待たせようものなら大変なことになる、責任問題にも発展するかも知れない、会社におおきな迷惑をかけるかもしれない・・・」なんて思いがこの「サバ」を生み出すのでしょう。
しかしこの「サバ」が本当に必要かどうか?使うか使わないか五分五分・・・確率は50%です。
人は与えられた時間はあるだけ使ってしまう習性があります。
テスト勉強するとき試験前日になって慌てて一夜漬け・・・なんて事は世の常、「学生シンドローム」といわれます。
さらにそんな時に限って、熱が出たり、おなかが痛くなったり。
いわゆる「マーフィーの法則」にとらわれる事が多いのも世の常。
こういった事をプロジェクト管理や工程管理に置き換えてみると、各工程のあちらこちらに「サバ」が潜んでいます。
「5日でできるかもしれないけど、もし・・・という事もあるから8日かかる」って事で上司に報告しておこう・・・、なんて事は誰しも考えることでしょう。
そうして与えられた8日間を目一杯使ってしまうことになります。
そうすると結局は使いもしない「サバ」が工程をのばす要因に変化し、無駄を生み出してしまいます。
こうしたプロジェクトのあちらこちらに潜んでいる「サバ」を取り除き、プロジェクトマネージャーが一括して「サバ」を管理する考え方がゴールドラット博士の「CCPM」です。
一括管理する「サバ」の事を「プロジェクトバッファ」とか「合流バッファ」と呼びます。
これは工場の製造ラインだけの話しではなくて、例えば県行政で取り組んでいるプロジェクトにも応用できるマネジメント手法です。
県行政のあちこちに「サバ」が潜んでいる可能性があります。
今夜から「ザ・チョイス」を読もうと思います。ビールグラスを片手に。
酒肴はもちろん・・・・・・・・・ 「サバ」 Σ( ̄ロ ̄lll)
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